インタビュー2-2

――黒田選手のポジションは現在ディフェンスですが、ホッケーを始められた当初からそうだったのでしょうか？ディフェンスを専門にやることになった
きっかけについて、お聞かせ下さい。
　

黒田

気が付いたらディフェンスやってました。理由は知りませんが、ディ
フェンスが好きだったことは覚えてますね。今までずっとディフェンスですが、ひどい時は交代が一人だけしかいないチームだったので、そんな時はさすがにフォワードもやりましたよ。
　

PHOTO：田辺健太郎＠メープルシロップ

――黒田選手のディフェンスは、他のディフェンダーの方の動きと少し違うと感じています。見ていてユニークだなぁと思うのですが、そのプレイスタイルは、これまでどのようにして培ってこられたものなのでしょうか？
黒田	どうなんでしょうね？そんなに違いますか？でも、自己流ですからちょっと違うんでしょうね。

このスタイルは自分で作ったものです。こうすればもっと良いかも！ってのを練習でやってみて、お！使えるで！っていうのはどんどん取り入れてますね。人から教わったということは少ないです。出来なかったり納得できない場面をとことん追求して、自分なりに答えを出して練習した結果の積み重ねです。
　

――つまり、出来なかったり納得できない場面をリンクの外で考え、そこで得た答えをリンクの中で実際に試してみるという試行錯誤を繰り返してこられたということですね？
　

黒田

そうです。上手くできなかったり、慌ててしまった場面を、どうすれば良いのかが分からないままだと寝れませんね。僕にはこの時間がすごく大切で、考えていると、こんなのは？あんなのは？ってどんどん出てくるから、もうたいへんで。でも、プレーの幅が広がるから楽しいですね。
　

――長年、そうやってこられた訳ですが、いまだに、新しい発見はあるのでしょうか？まだまだ追及の余地があると感じていらっしゃいますか？
　

黒田

もちろん追及の余地はありますよ。新しい発見もそうですし、技術的にもまだまだ向上させないといけません。現状で満足することはありませんね。その気持ちが無くなった時は、たぶんあっさり引退すると思います。
　

――昨年の青森での全日本大会の時に思ったのですが、メープルシロップというチームの中でされているディフェンスも面白いなぁと。パートナーの榊淳英（さかき・じゅんえい）選手とのコンビネーションが絶妙なのですが、
チームを強くしていくために何かチームメイトとの間で工夫をされている点はありますか？
　

黒田

確かに淳英とはやりやすいです。息が合うんですよ。でも、困ったもので、メープルシロップは練習はしません。試合だけですよ。さすがにそれではダメだということで、先日、チーム結成以来初のミーティングをして、今年はちゃんと練習をしようということになりました。
　

――ホントですか？！驚きです。（笑）
　

黒田

本当に。うちほどミーティングや練習が似合わないチームも珍しいですよ。（笑）
　

――昨年のNARCh日本予選の時も、青森の全日本大会の時も、リンクに乗ったらなかなかベンチに帰らない選手という印象が強かったのですが、これには何か訳があるのでしょうか？
黒田	ディフェンダーが三人しかいないからですよ。パワープレー・キルプレーでは必ず出ますし、僕のチェンジの番でも、もう一人が疲れていたら残るようにしているので、やはりなかなかベンチに帰らないですね。

PHOTO：田辺健太郎＠メープルシロップ

――でも、あの帰らなさ加減は、ちょっと異常ですよね。（笑）それでよく
最後までいつも体力が持つなぁと思いますし、しかも、あんなにもスピードを出して、カウンター攻撃にも出られるなんて、感心させられます。体力を
つけるために何か特別なことをされていたりするのですか？
　

黒田

もちろん、常に全力でプレーするともたないので、ここぞという時の
ために、温存しながらやってます。本当はもっとガンガンいきたいんですけどね。特別なトレーニングはしてませんが、インラインの練習はたくさんしてますよ。
　