ホッケー研究
〜 チームのプレイヤーとして 〜


その4「勝負はアタッキングゾーンで」

普通、試合の流れは、守りをしのいで攻撃に移り、アタッキングゾーンでゴールを決めるというプロセスの繰り返しです。当然アタッキングゾーンでプレーしなければゴールできないし、ディフェンディングゾーンでは得点される危険性があります。ホント当然ですが。

で、わざわざ守りで体力を使い、攻める頃にはヘトヘトって状態にしなければ良いわけで、なにをしなければいけないかというと、ディフェンディングゾーンでは色気を出さず、壁使ってどんどん敵陣にほうり込むのが一番てっとり速いです。
ちょっと極端ですが、試合の序盤なんかは敵のデイフェンスラインを下げさせて、攻撃しやすい状態にしたり、カウンター攻撃の抑制にも効果があります。また、まだ暖まってない体を、それによってペース作りする事もできます。
結局、クリアするって事ですから、プレイヤーの交代もこの時できますし。

ただ、ここで大切なのは、1番手のプレイヤーが猛ダッシュで取りに行く事。そうしないと、アタッキングゾーンで勝負っていう意味がなくなるどころか、カウンターをくらいます。

必死にディフェンディングゾーンで守るのと、必死にアタッキングゾーンでパックを追いかけるのと、同じ体力なら後者がいいですよね。

ただ、なんでもかんでもほうり込むってのは、ゲームしてても面白くないので、1発でもシュートを打たれた時や、どこに出していいか迷った時、また、味方が高めで浮いている時など有効だと考えてください。
まあ、1番いいのはきれいなパスでつないで、シュートする事ですが、実力が均衡あるいは上の場合は、こういうやり方のほうが、わかりやすくて、動きやすいと思います。

「勝負はアタッキングゾーンで!」当然ですが、なかなかできないですよね。



その5「キーパーは声を出せ!」

ゴールキーパーは、プレーしている選手の中で、最もコートを見渡す事のできるポジションであり、戦況を一番把握できる特等席に位置しています。

戦況がわかるという事は、プレイヤーに指示の声を出す指令塔の役割を持つ事にふさわしいポジションという事です。

例えば、「タテにパス!」「クリア!」「シュート!」「ゴール前マークが無い!」「オープン!」「(ブラインドで)見えない!」とか、短い言葉でも効果的な場合が多いです。どうしていいか迷ってるようなプレイヤーに、なにか一つきっかけ(声)を与えるだけで良いプレーをさせるのも、ファインプレーの一つだと思います。

キーパーに限らず、声を掛け合ってプレ−する事は大切な事ですが、キーパーの威厳ある声は、チームをふるい立たせ、自信を持たせ、そして、なにより自分を盛り上げる気迫が生まれます。
「チームの守護神」ですから、気迫の有無次第でチームを盛り上げたり、不安な空気にさせたりと、精神的な支えという部分でも結構重要なポジションだと思います。

キーパーは、「おまえらちゃんと守れよ!」「点いれてこいや!」ぐらいの、ちょっとふてぶてしいぐらいが丁度良いと思います。



その6「プレイヤーはキーパーを守る」

大切なのは、「シュートを打たれない事」なんですが、シュートを打たれない試合なんてほとんどありえません。

キーパーはそれをセーブするのが仕事ですが、プレイヤーはそれを援護しなければなりません。

1番は、2発目以降(リバウンド)をたたかれない事。せっかくセーブしたのにまた、たたかれてゴールされるのは、キーパーにとって、とても残念な出来事です。
1発目をセーブして体勢を崩した状態では、2発目以降は、どんな場合でもプレイヤーの責任です。クリアやマークなどしっかり行い、速攻などでノーマークを取られても、最低でも2発目だけは絶対うたれないように必死に戻る必要があります。

もう一つは、ブラインドにならない事。これは結構難しいんですが、相手をマークしててブラインドになっちゃったって場合があるし、敵がブラインドにはいってる場合、チェックする訳にもいかないし、と・・・。ゴール前では相手のステイックをつぶし、反則にならない程度に相手を押し出すってとこでしょうか・・・。

また、キーパーはシュートをセーブする事に必死で、自分の身を守る動作があまり出来ない為、キャッチしたパックをキーパーごとバシバシたたくような奴がいたら、(まあペナルティーですが・・・)タダじゃおかねーぞ!ぐらいの気持ちで守ってあげる必要があるのではとは思います。

だからってケンカはダメです。
(アイスで一番ケンカが多いところです。)


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